昭和9(1934)年、丹羽英二は、主要な官庁施設が置かれ、観音寺を中心に賑わっていた津市の大門地区に、信用組合の本店と三重県下初の百貨店を計画していた津信用組合より、津信用組合本店と大門百貨店をあわせ持つ、津信用ビルヂングの設計監理の依頼を受けた。
建築の様式としては、分離派の影響を感じさせるモダンな外観、丹羽の独立後の第一作である下呂温泉湯之島館の洋館に見られるようなアールデコ調のディテールがこの建築のデザインの特徴と言える。
この地上4階塔屋1階、高さ23.85m、延面積2,465u、鉄筋コンクリート構造の建物は、地階に津信用組合の金庫、1階に百貨店売場及び津信用組合事務室、2階に百貨店売場及び百貨店事務室、3階に百貨店売場及び大食堂、4階に大集会室、そして屋上には鈴鹿山脈及び伊勢湾を一望できる屋上テラスが計画された。